石山寺には、「石山寺縁起絵巻」という絵巻物があります。
絵と詞書からなる三十三段の絵巻には、奈良時代の聖武天皇・良弁僧正による草創のことから、平安・鎌倉初期に至るまで、石山寺の御本尊如意輪観音さまの功徳が説かれています。
西国三十三所観音霊場、絵巻の三十三段、これらは変化身からとられたものです。
「観音経」には、観音様が人々を救うためのお姿を三十三に変えられる具体例が出てきます。
毘沙門天に、大自在天に、善男子に、善女子に、平等です。
繰り返し縁起を読み返してみるたび新しい発見があるのは、自身の心の状態によるものなのでしょう。
つまり人は、心の持ちようで地獄にも落ち、仏にもなれるのです。
観音様は、それぞれの人の心の状態に応じた姿でその人間の前に現れ、教え導いてくださる仏さまだという事のようです。
2022年01月28日